海外との取引では、物流以外にも、お金についても様々な支払い方法があります。
中でもよく利用するT/T(Telegraphic Transfer Remittance)というのは銀行を経由する外貨送金のことで、「前払いでよろしくね」と銀行口座情報を伝えられた場合、口座に振り込んだ証拠としてこのT/Tの控え(TTコピー)を相手に送付してあげることで手配を進めてもらうことができます。
また、後払いの時にはInvoiceと呼ばれる請求書を相手からもらって、その内容で振込みを行います。(ちなみに、英語で連絡する時も「TT」と言えば伝わりますよ◎)
他にもクレジットカードが使える場合や、中にはPaypal等、支払い方法も様々です。
前払いでは、お金を払ってもきちんと製品が届くかどうか分からないというのがデメリットではありますが、先に支払いを済ませてあるということで、もちろん状況に応じて色々ではあるものの、時には製造ペースを速めてもらえたりすることもあります。
後払いだと、私たち輸入をする立場からするとメリットが大きく、輸出者となるメーカーや仕入れ先にとっては、製品を製造した後に本当に支払いが行われるのかという点がリスクと言えるでしょう。
どちらが先にリスクを負うかという違いはあるものの、どちらの場合でも重要なのは、お互い取引に不安がないよう誠意をもって対応して信頼関係を築いていくことだったり、事前に取引について契約を交わしたりとしっかりコミュニケーションを取ることだと思います。
また海外と取引をする時には、取引条件の他にも「インコタームズ」と呼ばれる貿易条件の存在も忘れてはいけません。
これは、売主と買主とでリスクがいつどちらに移転するのかといったタイミングの他、運賃や保険料をどちらが負担するのかといったことを区分した国際的な規則です。
弊社の場合、中にはFCA(Free Carrier – 運送人渡し)となっているものもありますが、EXW(Ex Works – 工場渡し)での取引がほとんどです。
EXWは、製品が工場から出荷されてから事故やトラブルがあった場合のリスクを負うのが輸入者というもので、私たちにとっては負担範囲が大きいものとなります・・・(^^;)
でもお互い納得した上での取引なので、仕方ないですね・・!
以上、よく利用している代表的な支払い条件と貿易条件についてのご紹介でした!